「経験したんじゃないの?」

「経験なんて とんでもない・・」

一緒に寝たけど キス以上の事を
求めてこなかった。

なんて言えない・・・・

「輝樹、兄弟がいて・・・・
双子だったんだけど
私、知らなくて
輝樹と間違えちゃったら
こんな事に・・・」

「えぇ!?双子?
っていうか、こんな事って
何されたの?」

・・・説明できるわけがない。

「いや、何もされてないんだけど
首に噛み付かれたって感じで・・」

「噛み付かれたって・・・
動物じゃあるまいし・・・
吸われたんじゃなくて?」

「よく、分かんない。
痛いって思ったら
こんな跡がついてた・・・」

「完璧 キスマークじゃん。
輝樹くんは・・・?」

「微妙に怒ってたけど・・・
っていうか 殴ってた・・」

「殴ったんなら、春菜に
愛情ある証拠だね~」

「そうかな?そうなのかな?」

「断言はできないけど・・・・
愛情なければ 怒らないでしょ?
怒るどころか 殴ったんなら
可能性高いんじゃない?」

美香に そう言われて
喜んでしまう自分もいるけど

愛情が 少しでもあるなら
どうして 手を出してこないの?

不安は募るばかりだ・・・