「分かった。
そしたら
俺と別れたければ
そのまま何も言わないでいい。
別れたいわけじゃなければ
俺の顔見て。
3秒ルールでな。」

さ~ん、にぃ・・・


「よし、分かった。
それならいい」

そう一言言うと
私の頭をなで
何もなかったかのように
車を走らせ始めた。

・・・私は バカだ。

別れるって決意してたのに
そんな決意 崩れるのは簡単だった。

とっさに、別れたくない本能が出て
顔を上げ 輝樹の方に目を向けてしまった。


結局、忘れる事なんて
嫌いになる事なんて

できない。

こうして 輝樹の顔を見れば
決意なんて
何の意味もない。


例え、自分だけを見てくれなくても、

傷つくと分かっていても

一緒にいたい。


一緒にいたいなら

我慢するしかない・・・

傷ついていくしかない。