...なのに

なんだろう

このモヤモヤは

わたしが好きなのは

「マツダ」君なのに

昨日から松田のこと

考えただけで

胸がぎゅ―って

ずっと

ずっと...

ドキドキして止まらない

松田のかおばっかりが

浮かんで 消えないよ―...

「加絵おハヨ~

早いね今日」

「んあ

萌おはよぉ~」

(次から次えだんだんと

生徒が入ってくる)

え?

ちょっちょ

ちょっと!!

あれって

マツダ君!?

うそなんでこんな所に

「あっれー翔!!

なんだお前ー

前のカッコに

戻ってんじゃん

まじめっこ~」

「触んなって

るせーよ

仕方ねーだろ

だから触んなっ!!!」

「昨日通夜で

親に髪染め

させられたんだよ

コンタクトもねーしったく」

「あははは

マヌケー」

「るっせ」

...は??

翔ー...

「キャー

翔くん可愛いー」

「~~~ってあんた

松田なのぉ??」

「うわぁ びっくり

? う...ん

そ だけど...

どーしたの?

そんなかわる?」

マツダ君が松田だったなんて

そんなー...

「高校はいるまでは

こんなだったんだ

でも花井がさ」

「わたし? え?」

「ほら花井が好きって

言ってた

アイドルの「加絵ちゃん!!」

「見つけたよ

本物の「マツダ」君

わかんないはずだよ~

1コ上の先輩だった

校舎ちがうもんねぇ

この学校に「マツダ」って

名前二人しかいな

いんだって」

「ちょ ゆずちゃん

まって」

「だから加絵ちゃんが

好きな「マツダ」君は

その先輩だよぉ

うちのクラスの

松田くんが違うんだから

間違いないよ!!

加絵ちゃんたら

今度は間違えて

告っちゃダメだよぉ

まぁ松田くんには

悪いけど仕方ないよねぇ

ちゃんと断ったのぉ?」

「あわわわ!

だからあの」

「―...それ

本当?」

「あれ?

誰~?」

「―っ

―っあ」

「―俺誰かと間違えられ

たんだ...」

「あの

あのね松田!!」