え?

「松田!!」

(松田は暢気に

欠伸をしながら

近づいてきた)

「なっ

なななんで!?

なんであんたが

こんな所にいるの?」

「なんでって

俺も今日当番だもん

寝てたけど

―って泣いてんの?

何で!?」

「なんでって

外から鍵

がかかっちゃったの!!

出らんないよ

どうしよおーっっ」

「へーえ」

「へーってあんた

こんな寒い所にいたら

死んじゃう」「寒いの?」

(加絵が喋り終わる

と同時に口を開いた)

「じゃあおいで

抱っこしたげる」

「ばっ!!

だだ抱っこおおお!?」

「いーから

いーから」

「ほい

っと」

「!!」

(加絵はひょいっと

持ち上げられた)