僕は席を立ち迎えた。


姿を現した彼女の父は、

とても優しそうな

印象だった。



「はじめまして。
高木雅人です」


頭を下げ

挨拶をすると、

彼女の父は

笑顔で返してくれた。



「はじめまして。
姫乃の父です。
いつも姫乃がお世話に
なってるみたいだね。
ありがとう」



予想外に

好意的だった彼女の父。


ほっとした反面、

どうしていいか

戸惑ってしまった。



「いいえ。
こちらこそいつも
お世話なっています」



僕はもう一度頭を下げた。



「もう、
堅苦しい挨拶は
それくらいにして、
座ったら?」


姫乃が笑いながらいった。



しばらくは世間話や、

お互いの事の話が続いた。


姫乃と彼女の母の

おかげで、

特にギクシャクする

ことなく話が続いた。



そして、

話しが一段落した時、

姫乃と彼女の母の2人が、

食事の用意の為に

席を離れた。