(眩しい…もう朝…?)


窓辺からの光の眩しさに、目を開けたがイマイチ状況判断ができなかった……が。




独特の身体の違和感と怠さ…何よりも自身の姿に一時思考停止……ハッとして横をみると規則正しく寝息をたてる藤堂さんの姿に…鮮明に夕べの事を思い出し……た。



私は、寝室に脱ぎ散らかした服を確認すると けだるさの残る身体を起こして藤堂さんが目覚めないうちに素早く服を身につけ……まるで逃げるように、マンションを後にした。



(私ってば…何してんの!!!…どうしてあの時あの人を受け入れた?それは…大切な人が、苦しんでたから…アレッ?)



帰り道…自問自答すると、思うよりすんなりと答える自分自身に驚いている。



(……ハッキリ言って好きとか愛してるの意味が理解出来ないし、前から自身にそんな感情を持つ余裕なんてない…そう言い聞かせていた。これは本当の気持ち?…答えは〔否〕だ!いつも誰かと触れ合いたい…寂しい寂しいと……叫んでたよね?)




どんどん、押さえている感情に押し潰されそうで…フゥーっと息をついて我が家へと辿り着くと玄関口の扉を背に…座り込んでいた。



初めて受け入れる男性が、藤堂さんなら全然後悔など無かった。痛みもまた気にならなかった……




その後、流石に身体が怠いので店に嘘の連絡を入れると布団に潜り込んだ。身体から、微かにソープの香りに首を傾げたけど藤堂さんの香りもして何故か凄く落ち着く気がしていた。




(ウーン、いくらなんでも今は誰かに合う神経持ち合わせてない…そういえば、翼からのメールが沢山来ていた…)


考え出すと永久に、泥沼のように感じ目を閉じた。