最近、流行物と言われている‘プリントフォトシール’通称プリクラの機械の並ぶ前に…何故か私と藤堂さんはいた。


「今の高校生達が、やってる遊びをしてみたら楽しそうだよ」



藤堂さんの一言で、今いるのだけど…二人とも縁がないので立ち往生…という感じなのだ。


(藤堂さんなりに、気を使ってくれた心使いは…凄く嬉しい…嬉しいんだよ?でも…………)


ピッピッピッ…すぐ横で、藤堂さんはどこかに連絡し…何かを真剣に話しだしたので邪魔しないように機械に近づくと周辺で楽しそうにプリクラを撮る女子校生を見ていた。



「仕事?…なら…」
「いや…聞いていたんだよ。判ったから大丈夫」



誰に………?とは、あえて聞かない事にした…最初は、大変だったが二人とも最後は楽しくなり色々な機能を使っていた。


「ねぇ、携帯に貼るの?」
「…みんな、貼っているから貼ってみたかったんだよ」
「アハハ…藤堂さんならそんなに、困らないでしょう。逆に、貼ってくれって大変そう……」



携帯に、嬉しそうに貼る藤堂さんに笑いかけると何故か苦笑した…この苦笑は………最近 多くなっている気がした。それも決まって、私が他の女の人をだすと……だ。



散々 カラオケや服を見たりして過ごし、気がつくと辺りは暗くなっていた。この後はてっきり帰ると思っていたけど……藤堂さんは、私に今晩食事を作って欲しいと言い出した。私は、御礼を兼ねて途中で買い物をすると一緒に藤堂さんの自宅に向かう事にした…



相変わらず凄く豪勢なマンションだが………生活感がなくて寂しくさえ感じてしまう空間だった。