「ね、凄い数でしょ?でもまだまだ少ないのよ?…あっ私は、原 理恵子(はら りえこ)サッカー部のマネをやっているんだけど…貴女は?」
「…えっと、蛍…藤木 蛍…あのコレ皆でどうぞ」
「アイツ翼って、あのままだと思っている女の子達が多くてって…正直貴女もだと思っていたけど。翼が、貴女を追い回しているんだよねー」


私がクビを傾げていると…直ぐ横に 花火大会であった女の子が話しかけてきた。


「翼…アイツは…」
「「計算高い!小悪魔だと思う!」」


ついつい同時に、言ってしまうと顔をお互いに見渡して大声で笑ってしまっていた。しばらく、二人で笑っていたけど…そろそろ私は帰らないといけなくて差し入れを托すと走って門へと急いだ。


最初は、正直少しだけ身構えたが…やはり同い年だけあってすぐにというか、元々‘男前的’な性格だったので話し安かったのだと思う。




(…高校かぁ……まっ私には関係ない世界なんだ…私は入れない世界)


((嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき…行きたいしたいと叫べばいい…いい加減…歳相応に振る舞えば?じゃないと翼にも裏切られるよ…出来なきゃ、黙って大人しくヒッソリと生きてれば?))


最初 あちこち探したがどうやら自身の心らしく立ち止まるともうその声は消えていた。


私は、学園が離れる度に顔に張りつけた笑顔の仮面が剥がれ落ち無表情の顔が見え隠れし始めていた……