‘?’の回答は、すぐに解明した…藤堂さんには歳の離れた妹が居たらしいが、今の私と同じ歳で若くして病死したのだと話してくれた。そして以前に、何となく入った私の働く店で偶然見かけた妹そっくりの私にかなり驚いたようだ…私とその妹を重ねて見ていたが突然の私の態度の変化が気になっていたらしい。

(妹さんには悪いけど、貴女のお兄さんは極度のシスコンですよ…?それに、ごめんね…私には余り同情出来ない…私って厭な奴だね全く…)


その日は、かなり遅くはなったけれど送って貰った…が。別れ際に、『これからも、よろしく』なんて言われ凄く複雑だった。理由?それは…妬み…同じ顔をしていて《天と地》の生活環境…最近は色んな感情が渦巻いているからたちが悪い。確かに早く亡くなった事に対しては可哀相だし無念…そこらへんは凄くよく判る…私が言いたいのは根本的な諸事情の事だ。

取り込めなかった洗濯物を畳みながら少しだけ想像してしまった。もしも私があの藤堂さんの妹だったら…早く死んじゃうのは嫌だけど、かなり裕福な家柄で何かが今と違うだろうか……?年頃の蛍は色々考える程に、心が締め付けられる痛みを感じていた。