「いー」と威嚇しながら、意味のない警戒をしてみた、が……


「まーと一緒に登校したかったんだ」


爽やかな笑顔を振りまき、「まーもついに高校生か……」と、親父臭い言葉を溢す。


先に言っとくが、小川家の大黒柱は、私が小さい時に事故で他界していて、お父さんが死んだことで悲しみに溺れた私を助けたのが、小川家長男の仁くん



「お兄ちゃん、親父臭いこと言っても私のパパ役は、仁くんだからっ」


仁くんパパは、私の2つ上でとても若いパパだ。