そんなご主人様とペットの行動を見ていたら、なぜか笑えてきて、腹を抱えて笑ってしまった。

あの光景を吹き飛ばすように、笑った。
俺につられて梨花も笑う。
たちまち玄関は笑い声で溢れていった。


ショコラに別れを告げて、俺と梨花は梨花の部屋へと向かって行った。


『どーぞ!』


『さんきゅ』


いつも片付いている部屋。
ふと視線をベッドに移すと、この前はピンク色だったシーツが、夏らしい黄色になっていた。


『なにする?』


梨花はカバンをソファーの上に置いて、フカフカのソファーの上に座った。


俺は梨花に近づいていく。唇と唇が数センチのところで、俺は笑顔を見せる。


『梨花の方がしたいことあるんじゃないの?』


こう言って俺は梨花を誘う。
梨花はさっきより真っ赤に顔を染めて、俺にそっと唇を合わせた。


『…バカ…』


『最高じゃん?』