「陽菜…」
「うん」
「ちょっとだけ、肩貸してくれねぇか…?」
「うん…いいよ」
「さんきゅ」
成弥の隣に、成弥と同じように壁に寄り掛かって座った。
成弥の頭が私の左肩にあって、軽いけど“重み”を感じた。
「おやすみ」
「……ん」
私の鼓動が聞こえればいいのに…
私はこんなにドキドキしているんだよ?
気付いてよ、成弥…
好きなんだよ…?
表情が見えなくて、寝たか分からなかったけど、すぐ近くから寝息が聞こえてきた。
初めは緊張していたけれど、しだいに慣れてきて…
私は、知らないうちに、眠りについたらしい…
,