「…もう一度、言うね?」

「……………」

「ひろみ、成弥君が好きなの。
付き合ってください」

「…さっきも言っ…」

「成弥君近くにいなかったら…
ひろみ、桜木さんイジメちゃうかも~
みんなにあの事ばらしちゃえば、桜木さんかわいそうになるけど、仕方ないよね?」

「…なにが“仕方ない”だよ!!」



さっきから黙って聞いてれば…

陽菜をイジメる?

ばらす?


コイツ…

根性腐りすぎだろ…



「やっぱ、噂通りだね♪
…成弥君の裏の顔も素敵だよっ」

「……………」

「暴力とかも禁止ね?
ほら、ここ教室だし。
あとね、ひろみ男友達いっぱいいるから…
ばらさなくても桜木さんをイジメられるんだっ♪」

「………っ」



俺は、目の前にいる神崎…

いや、悪魔同然の物を殴りたかった。


俺の中の怒りは治まることを知らないらしい…



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