グッドタイミングなのか分からないけど…

ちょうど、栞が来た。



「陽菜っ
お弁当忘れてるじゃん!」

「ありがとーっ
助かったぁ~♪」



危なく…

あの成弥に“餌付け”されるとこだった。


栞は、二人分のお弁当を持って歩いて来た。



「はい」

「うわー!
ほんとにありがとっ」

「いいえ♪」



私が笑顔でお礼を言うと、栞も笑顔を返してくれた。


やっぱり、持つべきものは友達だよね!!



「…あ、椿谷」

「え、俺?」



栞に呼ばれて、きょとんとする成弥。


…何言うつもりなんだろう?


そして、栞の口から出たのは、予想もしなかった言葉だった。



「神崎さんと付き合ってるの?」

「………っ!!!」



私と恭平君は驚いて、目を丸くした。



「あ、僕もそれ知りたかったんだよね~」

「どうせデマでしょ~?」



栞の質問に乗る賢君と廉君。


当の本人は…



「別に、デマじゃねぇよ」




そうそう、デマじゃない………って、えぇ!!?


冷静な顔で、成弥は言った。


この様子からだと、冗談でもなさそう…



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