「…腹減ったな」

「食べよう食べよう!」

「賛成!」



成弥の一言がきっかけで、私達は自習室でお昼を食べることになった。



「陽菜、昼は?」

「えっと…
教室に…」



ついてない…

長居する気はなくて、お弁当を教室に置いて来てしまった。



「桜木ちゃん、これ、食べる?」

「…えっ、いいの?」

「俺ので良かったら、いいよ♪」

「わぁーいっ
ありが……んん!?」



恭平君からパンを渡され、手を伸ばしたんだけど…



「…あ、の…成弥?」

「恭平なんかに餌付けされるなよ」

「…はい…?」



私の伸ばした手は、パンまで届かないうちに、阻止されてしまった。

もちろん、犯人は成弥。



「陽菜を餌付けして良いのは、俺だけだから…なぁ?」



“なぁ?”って、なに!?

意地悪そうに笑む成弥。



「はっ!?
ちょっと、何勝手なこと…」

「俺さ、陽菜のこと助けてやってんじゃん」

「それは…
ありがとうございました!」



でもっ

それとはまた別!!


昼休み終わっちゃうし…

私、お腹空いてるんだから!!



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