「……………」



さっきのミルクティーより甘い…

想像をはるかに超えるって奴、か…


気持ち悪ぃ…



「成弥?
どうかしたの?」

「…いや、別に…」



俺は口ではそう言ったものの、目は睨んでたと思う。


甘すぎんだよ、バカ女!!



「あ、もしかして…
間接キ…」

「違ぇよ、バカ」



間接キスとか…

小学生じゃねぇだろ…


それに、俺ら直接的にキスしたんだよな…?



「成弥、顔赤…」

「うるせぇよ!」



我ながら、あのときの緊張、恥ずかしさ…

そして…

陽菜の震えそうな小さな身体と、必死に閉じた目…


全てが思い出されてしまった。



「戻る」

「え?
あ、ちょっと待って!!」



俺は陽菜を待たないで歩き出した。


顔赤くしてどうする…


俺は、赤くなった顔を隠すよう陽菜に背を向けるため、先を陽菜より少し早足で歩いた。


後ろから聞こえる陽菜の足音が、俺の鼓動を忙しくさせていた。



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