「甘っ…」



なんだこの甘さ…

何入れたらこうなる…


俺はあまりの甘さに顔をしかめた。

そんな俺をすまなそうに見てる陽菜。



「…ごめん。
成弥、甘いの嫌だった…?」



陽菜、頼むから…

上目遣いするなよ…


その顔やべぇって…



「いや…
そんなこと、ねぇよ…」

「ほんとに?」

「ん。
このくらい甘い方が…」

「良かった♪」



パアッと明るい表情になる陽菜。


あぁ、俺は陽菜に甘すぎる…



「陽菜」

「なぁに?」

「何飲んでんの?」

「え?
イチゴミルク…」

「それ貸せよ」

「ちょっ…」



俺は陽菜に、意地悪に笑ってやった。

俺が陽菜のイチゴミルクを奪う代わりに、陽菜には俺のミルクティーを渡した。



「いいもんっ!
私このミルクティー好きだから!」

「勝手に言ってろ」



俺はこのあと後悔することになるなんて…

これっぽっちも疑わずに、陽菜のイチゴミルクを飲んだ。



,