階段を静かに降りていると、 「アサトくん、一度お家帰ったら?」 母が帰郷を促す声が耳にはいった。 「僕もそう思ってるよ。お父さん、もうお怒りになってないから、大学の学費だって出してくれてるんだし……一度家族話をしたらいいんじゃないかなぁ」