昨日あんだけ泣いておきながら、自然と涙があふれてきて、覆い隠して拭う。


「そっか……これでもう私達友達だね」

ドアに向かおうとした足を止めて、振り返る。


「はぁ?」


「だって、お互い事情話合いっこしたんだし……友達、トモダチ!」


何?
なんなの?
跳びはねたりまでして、喜ぶことなの?

――こうして、私は上村ちさととの友達ごっこが始まった。