「とりあえず、離してくれる。」
あいつが言ったんだ。
「説明するまで離さない。」
「いやー。俺にも正直さっぱり。」
「はぁー。ふざけんな!!」
「話せば長くなるし、今日の
ところは、明日休みだろう。
ゆっくり話すよ。」
「そんなんで、納得行く訳
ないだろう。」
「納得しろよ。カンナにも時間
が必要なんだ。あいつの中で
整理する時間を与えてやってくれよ。」
なんでこいつにこんな事言われなければ
いけないんだ。
まるで、カンナの事分かりきってる
みたいに。
俺は、腹がたったんだ。
それでも男は、
「明日朝10時ここで。」
そう言うと早々と闇に消えていく。
明日、いったい何があると言うんだ。