「彼方、今日はありがとう
。もういいわ。」

 「はぁ?」

この状態でもういいって。

カンナとこいつがどこでどう、
接点があるというんだ。

心和を襲ったこいつと。


 「ふ~ん。 」

そいつがにやけて見せた。

こいつマジで、許せない。
俺は、男の胸ぐらを思いっきり
つかんだ。

それでも、男は笑って見せた。

でも、目だけで笑ってなかったんだ。

真っすぐと俺を睨みつけていた。


 「彼方、やめてー。」

その声は、暗い夜道に響き渡った。