その日の夜だった。
彼方がわたしを引っ張って
リビングに連れていく。
「どうしたの?」
今日の彼方はいつもより強引で
機嫌が悪い。
今朝の事も関係してるんだろう
なぁって思うから何も言えなくて。
「座って。」
リビングのソファーに座らせら
れる。
おじ様達も集まって来た。
「全員揃ったところで報告したい
事があります。」
「何なんだ。彼方。」
「まぁ聞いてくれ。俺は今日
心和と結婚することにした。」
「えーーーーーーっ!!」
家族みんながビックリしている。
おじ様もおば様も。
パパもママも。
その中でも一番ビックリしたのは
わたしで・・・。
そんなわたしの前に一枚の紙を
彼方が広げる。