つい この前まで見てるだけの存在だった星哉くんと
晩御飯を一緒に食べてこうして車で送ってもらうなんて不思議なことだ
車は家の前に着いた
もうお別れなのか・・・
「急に黙って どうした?」
「こうして星哉くんと居るなんて夢みたい」
「はぁ???お前 かわいいこと言うなぁ〜」
突然 あたしを抱き寄せた
そして優しくキスをする
何分たっただろうか
やっと唇が離れた
恥ずかしくなってあたしは下を向く
「ありがとう」
また頭を撫でてくる
「じゃ おやすみなさい」
「お休み またな」
あたしは車が見えなくなるまで手を振った
・・・
我にかえると・・・
あたしキスしちゃった!
付き合って2日目
今までよりかなり早いペースだ
オレの目標一週間以内!
だからとりあえず デートに誘う
・・・があいつは
デートって?と考えてる様子
恋人同士がデートするのは普通だろって 言ってやったが
なんか 変わったやつだ
調子が崩れる
家まで送って行くと 急に愛美が黙り込む
訳を聞くと
「こうして星哉くんと居るなんて夢みたい」
と言う・・・
「はぁ???お前 かわいいこと言うなぁ〜」
素直に言葉に出た
そんな愛美が愛おしく思えた
気がつくと愛美を抱きしめてキスをしてた
このまま このムードなら目標達成出来るハズ!
だけど 行動に移せなかった!
ファミレスで家庭の事情を話してて オレがちょっと優しく扱っただけで 涙を流すんだから
無理矢理やって悲しめたくなかった
そう!焦らなくてもまだまだ日にちはあるじゃないか!!
星哉くんと付き合い始めて二週間目に入った
今日も星哉くんファンが目の前を立ち塞がる
「ちょっと 顔貸してくれない?」
と 3人組に拉致られた
いつもなら沙穂がいるのに 今日に限ってあたし一人
「離してください」
「あんた うるさい!静かにして」
連れて行かれたところは講堂の裏
待ってたのは
前 星哉くんと仲良さそうに寄り添ってた人
和恵と言う名前だ
「あんたね!星哉とどう言う関係?」
と 聞いてくる
「恋人です!」
「こ・恋人ですってぇー!妄想もいい加減にしなさいよ」
「だって星哉くんの方から付き合ってって言われたから」
「何かの間違いでしょ!あまり星哉の周りをチョロチョロしないで!」
そう言うとあたしのお腹をグーでパンチしていなくなった