「ちょっと待って!!」



先輩に見られないように、
あたしは素早く部屋に入った。



「どーしよ・・・」



とりあえず、
2人の服をベッドの下に。

シーツで見えなくなってるし。



「い、いいよ!」

「お邪魔しまーす」

「汚くてごめんね。
 そこら辺座って?」



あたしはベッドに座って、
先輩はあたしの前に座った。



「あいつら・・・、
 どーすんだろうな」

「うん・・・」

「まぁ、2人のことはさ、
 俺らはどうにもできないから」

「そう・・・だよね」



親友でも、あたしは
何もしてあげれないのかな。



「なぁ、お前さぁ」

「ん?」

「好きな人、誰?」

「・・・え?」



笑ってなかった。
先輩の目は、真剣だった。



「多分、そいつもさ、
 お前のこと好きだと思うよ」

「どうして・・・」

「だってお前モテるだろ?
 告られて断るやついねぇよ」



じゃあ先輩は・・・?

さすがに、
聞く勇気はなかった。