「歩夢!誰にやられた!?」



歩夢先輩が、
答えることはなかった。



「ごめん・・・」

「碧のせいじゃない」



矢崎先輩が呟いた。
先輩を、
殴った犯人は・・・。



「葵が・・・」

「碧!!」

「どういうことだ?」



碧は泣き崩れ、
先輩は何も言わない。

聖生先輩が、
あたしを見た。



「いい、よね・・・?」



あたしが言うと、
碧も先輩も頷いた。



「殴ったのは、
 碧のお兄ちゃん」

「え・・・?」

「碧、葵くんに
 内緒にしてて・・・」



あたしまで泣けてきて、
途切れ途切れになった。

葵くんは、たまたま
公園の前を通った。
そこに、運悪く
碧達がいて・・・。
しかも2人は、キスをしてた。

それに怒った
葵くんは・・・。



あたしは、先輩に全て話した。