「ただいま」



先輩の声と同時に、
ドタドタと足音が。



「こーうーきぃ!!
 あっ!!海翔~っ」



同じテンション・・・。
自然と笑顔になる。



「姉貴、うるさい。
 母さん達いんの?」

「いるよ。ママと聖弥。
 何?海翔ば紹介するの?」

「そう。海翔、
 ちょっとこっち来て」



先輩は、リビング
と思われる場所に入った。

そこには、
多分、先輩のお母さんと、
先輩の・・・弟、かな?



「お帰り。
 ・・・彼女?」

「まだ彼女じゃねぇよ。
 聖弥、お前起きてていいのか?」



まだ、って・・・。



「うん。もう熱も下がったよ。
 心配してくれてありがと、兄ちゃん」



やっぱり。弟だ。
先輩とは全然似てない。
目がおっきくて、
まつ毛が長くて・・・。
ちょっとか弱そうな男の子。



「で、その子は?」

「可愛いね。
 ねぇ、名前は?」



先輩の弟は、
小学生っぽかった。
見た感じ、4年生くらい?



「新垣 海翔です」

「海翔姉ちゃん、
 って呼んでいい??」



やばい。可愛い。
先輩の弟・・・、
若干目が潤んでて、
しかも上目遣い。