「碧っ」

「まだいたの!?」



碧の元へ
走って行くと、
碧は目を見開いた。

もう行ったと
思われてたみたい。



「ほんっとバカ。
 さっさと教室行くよ」

「海ちん?」

「全部話すから!
 先輩、あとでね」

「ん。ここで待ってる」



碧の手を引いて、
階段を駆け上がる。



――――ガラッ

ドアを開けた瞬間、
全員の視線があたし達に。

・・・うざいけど、
やっぱりほっとく。



「海ちん~、
 ほんとに全部話すの?」

「当たり前でしょ?
 親友なんだからさ」

「大好きっ」



碧は、強く
あたしに抱きついた。

そして、
あたしは
昨日のこと、
この後のこと、
全部碧に話した。



全て話すと、
碧は満面の笑みを浮かべた。



「良かったじゃん♪
 先輩とデートでしょ?」

「でも、最初は・・・」

「平気だよ!
 歩夢くん信じてるし!!」



あたしのためでしょ?
碧は、そう付け加えた。



「それに、初磨んとこだし」

「いーじゃんそれでも!
 初磨くんに紹介しなよ!!」



なんて紹介するの?

彼氏でも、
ないのに・・・。