「っ・・・」



ドキドキ、
する・・・。

分かるよ。
これは、
熱のせいじゃ
ないってこと。



「熱いな」

「そ、っか」

「早く帰って、
 ゆっくり休めよ?」

「ありがとう・・・」



お兄に、
心配掛けちゃうな・・・。



「やっぱり
 屋上寒かった?」

「分かんないけど、
 そうじゃないと思う」

「そう?」



むしろ。
先輩のせいかも。

・・・なんて。

絶対、
言わないけど・・・。



話しながら
歩いてると、
家に着いた。



「じゃあ・・・」

「うん。
 明日無理すんなよ」

「うん。ありがとう」



先輩に
少し笑って、
あたしは
家に入った。



「ただいま」

「お帰り。
 具合どう?」

「部屋で、
 少し寝るね」

「分かった」



奏兄は、
学校みたい。

お兄は
行ってない
みたいだけど。