――――休み時間



「海ちん、行こーっ」

「はいはい。行くよ」



誰よりも先に
あたし達は
教室を出た。



――――ガチャッ



「あっ、歩夢くん❤」



屋上にはすでに
先輩達がいた。



「碧、海翔、早いな」

「歩夢くんたちこそ」

「俺らサボってたから」

「ほんとですかぁ?」



2人の会話が弾む。



「ちょっとごめん」



小声で言って。
聖生先輩は
2人に
気付かれないよう
あたしの
首に触れた。

ドキ...ン

なんで、
今・・・
ドキって・・・。



「結構熱いな。
 顔もちょっと赤い」



確かに、今、
熱は上がりました。

・・・あなたのせいで。

どうしよう。
鼓動が・・・。



「大丈夫、だよ」

「無理すんなよ」



そう言って、
優しく微笑んだ。