「聖生ー、海翔ちゃーん、
 ご飯出来たわ。下りておいで」

「うぃー」



行くか、って。
先輩が微笑んだ。



「わ・・・、美味しそ」

「本当にオムライス好きなんだね?
 海翔、すっごい目輝いてるよー」

「うんっ、大好き❤
 もう食べちゃっていいですか?」

「いいわよ~」



結構図々しいけど、
本当に美味しそうで・・・。

遠慮はせずに、
スプーンを手に取った。



「美味しーっっ」

「嬉しいわ~。そんなに
 美味しそうに食べてくれて」

「あっ、でも・・・。
 お兄のには負けるかなあ」

「あら、料理上手なの?
 聖生も見習いなさいよ」



先輩の料理・・・か。
食べてみたいかも。

・・・ってゆうか。



「料理上手いわけじゃなくて、
 あたし達を想って、
 作ってくれてるから・・・」



どんな料理でも、
あたしにとっては。
多分、奏兄にとっても、
世界一美味しいんだ。



「・・・仲良いのね」

「はい。自慢の兄なんです」

「良い子ね~。
 聖生、見習いなさい」

「さっきも聞いたよそれ。
 俺、聖弥起こしてくるわ」



先輩は階段を上がって行った。



「ほら、聖那も、
 早く食べちゃいなさい」

「はーい。・・・あ!
 ね、海翔達ってさあ?
 付き合ってるんだよね?」

「えっ・・・。
 あ、えっ、うん・・・」



いまいち、
実感がわかない。

先輩は先輩で、
変わりないわけだし。