「・・・食べてるよ」

「そか」

「先輩・・・、
 話、って何??」



あたしはそんな、
世間話を、
しにきたんじゃない。



「・・・あぁ」



先輩から笑顔が消え、
・・・沈黙が続いた。



「自己中だけど、」



沈黙を破った先輩。



「・・・え?」

「前に海翔が、
 言おうとしてた言葉。
 ・・・今度は、
 ちゃんと聞くから。
 言ってほしいんだ・・・」



・・・あたしが、
言おうとしてた言葉。

“あたし・・・、
 先輩のこと”

ここまで言って、
止められたんだよね。

迷いはなかった。
だって今日は、
この言葉を
言いたかったんだから。



「あたし、
 先輩のこと好・・・え?」



一瞬。

何が起きたのか、
全く分からなかった。

先輩にいきなり、
抱きしめられた・・・。



「せんぱ・・・」

「好きだ」

「・・・え?」

「ずっと、
 好きだった」



ぎゅっと、
抱きしめられた。