「許しませんよ!
 絶対、今日だけです」

「はいはい」



・・・そうだね。



「俺、本気です。
 マジで、好き」

「・・・へぇ」



ごめんね。も、
ありがと。も、
今は言えない。

考える事が、
色々と、多すぎて。



「今日の先輩、
 いつもと違う」

「変わらないよ」

「いーや。
 どうしたんすか?」

「・・・はあ。
 どうもしないから」



こういうの、ウザい。

千晴には、
関係ないこと。
だから、
気にしないでほしい。



「先輩っ」

「うるさい!!」

「え・・・」

「関係ないでしょ?」



無性にイライラした。
今はすごく、
1人になりたかった。

バカだね。

千晴が傷付くこと、
分かってたはずなのに。

傷つけるようなこと、
言っちゃったね・・・。

1人で足を進めた。
千晴を置いて。