西條先輩の顔色が悪いのは、この暑さにやられたのだろうか。

西條先輩に聞くと、少し貧血気味なだけだから心配はいらないと言う。


そう言われれば私は何も言えない。


毎日の厳しい練習に、部員たちの体は悲鳴を上げている。


部員の中には熱中症で倒れる者もいた為、みんなの健康管理をまかされていた私は、水分補給と日陰で休憩を取ることを決めた。


西條先輩の様子がおかしい。


顔色が真っ青で、西條先輩には無理矢理休憩を取って貰う事にした。


「俺は大丈夫だよ。そんなに俺と一緒にいたいのか。」


どうしてこんな状態でも、冗談が言えるの。


無理してるのが明らかに分かる。



なんで、私を頼ってくれないのだろ。


私では、西條先輩を助けてあげられないのかな。


お願いだから、弱音をはいて下さい。


もう、見ていられなかった。