小山主将が私の体に自分の体を密着させた。、


この状態をどう把握して良いのか。


小山主将は私を後ろから羽交い締めにして、呟いた。


「俺は千比絽みたいな可愛いくない女は嫌いだ。女の癖に自分を女とも思わない。でも、洗濯物を別けて洗ってるのは、自分を女として意識してるんだよ。」


別にみんなの物と一緒に洗っても構わないけど。


色々とめんどくさい事を言われるのが嫌なだけだ。


特に小山主将が何か言いそうだから。


「野球をやりたいなんて、生意気な事言って、自分がどれだけ偉いと思ってんだよ。俺はおまえが嫌いだ。ここから出て行けよ。」


今更、そんな事を言われても困るだけで。


何を言われても、何を思われても、出て行くつもりなどない。

最初からそんな軽い気持ちで、入部した訳ではないのだから。


「ここにいても千比絽は女だから、試合に出れる訳がない。千比絽が惨めな思いをするだけだぞ。」


小山主将に突き飛ばされた。


痛いなぁ。



たけどね、こんな事に負けたりしない。


頭、来た。


本当に痛かったから。


小山主将を睨みつけると、小山主将が泣きそうな顔していたのは、どうしてなの。


泣きたいのは、私です。