西條おまえ顔色が悪くないか。


そうだ、おまえは病気だったよな。


本当に大丈夫なのか。


西條がその場にそのまま倒れた。


「おい、しっかりしろよ。」


千比絽が携帯から電話した。


直ぐに救急車が来て西條が運ばれて行く姿に、千比絽は涙一つ見せずに、西條が乗った救急車に付き添った。


西條の病気は白血病、佐川先生から西條の命が長くないと聞かされていたが。


西條は本当に大丈夫なのだろうか。


千比絽はそんな西條の全てを知って、付き合っているのか。


普通なら出来ないはずだ、好きな人が死んで行くのを知っても、一緒にいようとするだなんて。


千比絽、おまえは凄い奴だな。


完敗だ。


二人の時間が少しでも長く続く事を願った。