俺は西條先輩みたいに、真央の事をそこまで考えられるだろうか。


西條先輩の妹に対する思いが半端なく強いのはどうしてなのか、分からずにいた。


決して美人でもなく、女らしいとも言えない妹。


「西條先輩は千比絽の何処が好きなんですか。」


どう答えるのか。


「俺が始めて好きになった女が千比絽だった。好きになることに理由が必用か。」


いえ、関係ないです。


西條先輩の千比絽に対する愛は本物だ。


俺の真央に対する思いはどうなのだろうか。


直ぐに答えは出そうもない。


でも、絶対真央を泣かさないことを約束する。


西條先輩の命が後数ヶ月だなんて、信じられない。


千比絽の為に西條先輩は必死に病気と戦っていた。


「俺は今まで死ぬのなんて怖くなかった。だけど今は死にたくない。千比絽と一緒にいたいんだ。」


俺は必死に涙を堪え頷いた。


千比絽の事をそんなに思ってくれてありがとうごさいます。

西條先輩にこんなに愛されてる千比絽は本当に幸せだと思う。

二人の時間はもしかしたら長くないかも知れないが、愛に時間は関係ない。


二人が一緒にいたも言う事に意味があれば、それで充分なんだと思えた。