だが、俺の命がもう長くない事も分かっている。


本当なら中2の時に死んでいたから。


親父に助けて貰った命、俺は生き方を変えようと努力した。

それまでは好き勝手をやって暴れていたが、助けて貰った命を粗末に出来ない。


担当医の小林医師から、命の大切さを教えられた。


俺と同じ病気の幼い子供たちが死んで行くのを見た時、俺は生きる使命を感じたのだ。


あれからの俺は必死に生きる力を身に付けた。


誰にも負けない強い意志を持ち、強い肉体作りも頑張ったのだが。


無理をしなければ大丈夫と言われていたのに、俺は又無茶をしてしまう。


今回は本当に駄目みたいだな。


だけど、俺はまだ死ねない。


千比絽を置いて、死ぬわけにはいかないのだ。


お願いします、千比絽と過ごす時間を下さい。