野球部員に弘也の病気を話すと、みんなが協力して色紙に寄せ書きしてくれたり、千羽鶴を折ってくれたりした。


不器用な手で折った鶴は決して綺麗じゃないけど。


みんなの願いを書いた折紙で鶴を折った。


私の願いは、たった一つ。


私たちは永遠に一緒。


弘也が死んだら私も死ぬ。


お見舞い行くたび、弱って行く弘也の耳元でそう囁いた。


《弘也が死ぬ時は私も一緒、私を死なせたくないなら、弘也も絶対死んでは駄目だからね。》


弘也は力なく何回も頷く。


弘也、生きて。


死んだら許さない。


私の為に生きると約束した、その約束は必ず守ってもらいます。


父さん、弘也を守って下さい。