だが現実は厳しくて、4回表に5点入れられてしまった。


陸斗が焦り出すと、みんながそれにつられてミスをする。


陸斗落ち着いて、3回までは陸斗は切れのいい、早い球を投げていた。


点を入れられると、チームワークが乱れだす。


私は又、西條先輩に電話した。


【今テレビで見てるよ。この回を5点に押さえて、次の回で挽回すればいい。今は陸斗の力を信じるしかない。千比絽が焦ると、陸斗にその気持ちが伝わってしまう。千比絽は勝つ事だけを考えろ。】


分かった。


陸斗と一緒に、私も一マウンドに立つってるんだと思うことにする。


陸斗と私の思いは同じだから。


この試合に絶対勝つ。


胸に手を当て、念じた。


西條先輩、必ず勝ちます。


見てて下さい。