プロ野球の選手だった父はかなり有名な球団のピッチャーだった。


その当時女子アナだった、母と出来婚。


お腹にいたのが私たち双子。


私と陸斗は3才の誕生日に、父さんからグローブとボールを貰った。


父さんが休みの日は野球の特訓。


母さんはそんな父さんに呆れて、何も言わなくなり、最初は嫌だった野球が大好きになっていった。

いつも陸斗と同じ服を着ていたから、私が女の子だと言う事を近所の人たちは誰も知らなかったと思う。


父さんの進めで地元の少年野球団に入った。


陸斗はいつも嫌だと泣いていたが、私は野球を頑張ると父さんが誉めてくれるのが嬉しくて、いつも必死だったと思う。


あの頃は何をするのも陸斗と一緒だっだ。


陸斗は私より優しくて、女の子みたいだったからよく虐められていた。


陸斗は私が守る。


両親に心配かけたくないと、バカみたいに必死だった。


何事にも全力でぶつかる。


後先も考えずに。


今思うと、かなり恥ずかしい。


でも、あの頃は本当にそれがベストであると思っていた。