一週間を過ぎても、西條先輩が目を覚ますことはなかったが、私は毎日病院へ通い西條先輩に話続けた。


ずっと眠ったままでも良いから、生きていてほしい。


「明日野球部は甲子園へ向かいます。西條先輩が一緒に行かないと、浮気しちゃいますよ。小山主将に告白されました。」


小山主将に好きだと言われた時は、本当に驚いた。


小山主将が私を好き。


新手の冗談なのか。


絶対何か裏がある気がしてならない。


「西條先輩が目を覚まさないなら、小山主将と付き合っちゃいますよ。いいんですか。」


バカみたいな事でも言ってなきゃ、苦しくて又泣いてしまいそう。


どんなに泣いても涙が渇くことはないようです。


もう、泣いて西條先輩を困らせたくないから、会いに来るのを今日で止めようと思ってます。


私の存在があなたを苦しめてるなら、辛すぎる。


だから、勇気を出してさよならしますね。



《さようなら、西條先輩。》