小林医師ずっと私をガン見。


何か言いたい事があるなら、はっきり言ってほしい。


「おまえは面白い男女だな。弘也はそんなとこが気にいったのかもな。」


さっきから、男女を連呼してますが私は女子ですから、間違えないで下さい。


「千比絽と言う名前なんで、名前でお願いします。」


「了解。千比絽中へ入っていいよ。」


ベットに横たわる西條先輩には、沢山のクダがついていた。


自分で呼吸が出来ないのだろうか、酸素マスクもつけている。


このまま休ませてあげたいと思う。


だって、辛すぎるもの。


「諦めたら終わりだ。弘也は戻って来ない。弘也に生きる力を与えられるのは、千比絽だけだぞ。」


本当にそうだろうか。


西條先輩、もう疲れましたね、休みたいですね。


もう、どうしていいのか、分からない。


西條先輩の手に触れてみると、暖かかった。


確かに西條先輩は生きている。


私はどうすればいいの。


西條先輩の手を強く握った。


千比絽はここにいます。