結局西條先輩はそのまま試合に出場した。


もう我慢出来ない、小山主将に頼もうとすると、腕を擦っているけど。


小山主将はケガでもしたのか。


「不味いな。右手の痺れが治らないから、サードは村上に頼んだ。弘也一人に負担をかけてしまい、本当に申し訳ない。」


だからなのか、西條先輩は小山主将の為にも必死なんだ。


もう、どうしていいかのか、分からないよ。


西條先輩の必死に戦う姿に涙が止まらない。


神様、どうか、西條先輩の命だけは奪わないで下さい。


そう祈る事しか今の私には出来なかった。


お父さん、西條先輩を助けて。


お父さん、お願いします。


声が枯れても、必死に西條先輩を応援した。