その時 雨が降ってきた


「うそ・・・夕立かな?」


「近くに神社があるから・・・走るぞ!」


そう言って 麻美の手を引いて走った


しばらく走ると 神社があった


「はぁ・・・」


「あの・・・手・・・」


「あ! ごめん」


麻美の手を離した


それにしても・・・夕立なんて


通り雨か?


ゴロゴロ・・・


遠くで雷が鳴っているのが聞こえた


「・・・怖いよ」


「え?」


見ると 麻美はしゃがみ込んで


小さくなっている


少し・・・震えているようにも見えた


「大丈夫か?」


「・・・昔から雷ダメなの」


ドーン・・・


「きゃあ!」


耳を塞いで 目を瞑っている


まるで 小さい子供みたいだな


俺は 麻美の隣に座った


こういう時は・・・俺がなんとか


しなきゃいけない