---朔哉side---


麻美に追試のプリントを


教えていた


でも ずっと俯いてる・・・


「熱でもあるのか?」


「・・・ないよ?」


顔が赤いのが 少しだけわかった


俯いていても 前髪のすき間から


少し見える


「・・・あの もう帰ろう?


遅いし・・・」


外は少し薄暗かった


「だな」


俺は自分の席に向かった


すると 麻美はほっとしたのか


少し安心している


プリントを4つ折りに畳んで


ペンケースとプリントを


鞄に入れた


教室の時計を見ると 


6時半を回っていた


俺と麻美は 教室を出て


玄関に向かって 歩き出した


「・・・朔哉君 ありがと」


「え?」


「プリント・・・教えてくれて」


そう言った 麻美の顔はまた


赤くなっていた