年が明け、まもなくすると・・
主治医の宮本先生に呼び出された。
「なっ・・なんですか?」
あたしが戸惑いながらも声を出すと
宮本先生は口元をゆるめ、笑顔で言った。
「おめでとうございます。つばささん。ドナーが見つかりましたよ。」
「本当ですか?!」
信じられなかった。
今まで、あたしの周りは血液型とかがあう人をみつけすぐに移植をし、元気になった人は数少なかった。
重たい心臓病の子はあたしより小さい子でも亡くなった。
ドナー・・
心臓移植。
あたしは明日心臓移植をすることになった。
これであたし、病院から出れる・・。
あたしだけいい思いをしたら失礼だ・・そんなことを考える暇もなく嬉しさだけがこみ上げてきた。