翼の病気はなんだろう?
聞いたことがないまま、あたしたちがゲームのコマを進められる日はあと・・1週間と迫っていた。

「ら~んっ!翼ってばあ!」
「ん?何・・?」
「これっ!」
とあたしは1つの小さな四葉のクローバーを渡した。
「なにこれ・・?」
「四葉のクローバーだよ。あたしのね・・弟がよくあたしにくれたの。弟は4歳下でね・・調度翼くらいの年になってたはずなのに・・。弟はあたしよりずっと重い心臓病で5歳のときに死んじゃった。」
「そっか・・」
スウッと息を吸うとあたしは言った。
「翼がね?なんの病気かわからないから・・。直すいい方法も、なにをしてあげたらいいのかもわからないの。だから翼が幸せになれるように・・これ。あげようと思ったんだ。」
言い終えたら翼があたしを抱き寄せた。
気づいたらあたしは頬を通る一筋の涙が出ていた。
翼に抵抗することも出来ずにただじっと翼の胸でないた。
「つばさ・・俺ね?普通に元気だよ?病気なんかじゃない。いつも、この病院に入院してる妹に会いに来ててね。そんでこの屋上に来たら、あんたがいた。」

「俺ね...。本当はゲームなんかじゃなくて普通につばさと付き合いたい。」

人生初めての言葉。
あたしは4歳も下の男の子に恋をした。

「ごめん、俺の負け。俺から言い出したくせに。俺がドキドキしてどーすんだって話だよな。俺、もう負けたからお前の言うこと聞くよ。」
翼はなきそうな目をしてこっちをみた。
「じゃあさ・・これからもあたしと会って。」

あたしはそれを言うので精一杯だった。

「うっ・・スースー」
発作が起きてしまった。
「つばさ?!つばさ?!誰か!先生っ!!!」

あたしは発作を起こして気づいたら翼は居なかった。
そして次の日屋上へ行くと・・