「ごめんなさいねぇ〜、
遅くなっちゃって‥。
急にガスが止まっちゃった
ものだから…」

と、申し訳なさそうに
笑いながら、おばさんは
トレーにお皿を並べ、
スプーンを置いた。

「いえ‥大丈夫ですよ。
大変だったんですね‥」

「そうなのよ‥。
おかげで、余計に忙しく
なっちゃったわよ‥」

ふぅ‥っと、小さくため息を吐きながら、おばさんは僕に笑った。

僕はカウンターに
番号札を置き、

「ごくろう様です」

と、おばさんに笑い、
トレーを受け取った。

「ありがとね。
ごゆっくりどうぞ」

「はい。
ありがとうございます」

おばさんに軽く頭を下げ、僕は彼女の待つ席へと
戻った。