彼女の病室の前で
一度 深呼吸し、
僕は静かにドアを開けた。


「‥‥?!」


一瞬だけ
僕は夢を見ているような
そんな気持ちになった。



僕の目に映ったのは
窓際に佇む天使の姿。


その背中には
確かに
白く美しい翼があり、


ガラス越しに見える
青い空を
寂しそうに見つめていた。



まるで、



二度と
空を飛ぶことを
許されない


カゴの中の
鳥のように…。