「で、なんで今日のお前いつもに増してこんなにめんどくさいの」

「中川、お前さっき食堂で渡辺さん口説いてたろ」

「まあな、ってんなわけねえだろ」

「センス低っ」

「俺に笑いのセンスを求めるな。ただ他の席空いてないから一緒に食っていいかって言われて一緒に食っただけ」

「まじか、それ渡辺さんお前のこと気になってんじゃね?」

「何ですぐそうなんだよ」

「だって、渡辺さんと今まで絡んだこと無かったろ?しかもめっちゃ絡みづらいお前にわざわざ話しかけることはねえだろうよ」

「まあ確かに初絡みだったけどね」

「いいじゃん、渡辺さんそこそこ可愛いし。俺応援するよ。とうとうクールすぎるお前にも春が来たのか。めでたしめでたし」

「別にもし仮にそうだとしても俺が答える利益がない」

「はぁ?贅沢言うなし。渡辺可愛いし性格良くて文句なしだろ」

「俺の中では、付き合うめんどくささ>付き合う利益の式が成り立つ」